この記事は、これから注文住宅を考え始める子育て世代に向けた、家づくり全体の案内記事です。
「何から始めればいいのか分からない」
「調べることが多すぎて、何を信じればいいのか分からない」
そんな人に向けて、私が今考えている家づくりの流れを6つのステップに分けて紹介します。
その前提として、このブログでは家を建てること自体をゴールにしません。
家は、建てることそのものが目的ではなく、その後の家族の暮らしを支えるためのものだからです。
このブログの案内役
ノリタ
一度注文住宅を経験し、満足も後悔もありながら、今も家づくりについて学び続けています。
フェレッタ
家づくりで出てくる疑問や、「それって本当に必要?」と感じることを、ノリタに聞いていきます。
ここで少し、私自身の家づくりの話をさせてください。
私も家づくりを始めた頃は、「ちゃんと調べてから決めよう」と思っていました。
住宅性能について調べたり、建築中の現場を見に行ったりしながら、住宅会社を探していました。
ただ、調べれば調べるほど新しい情報が出てきて、
「どこまで調べれば十分なんだろう」
と分からなくなっていきました。
住宅会社選びの終盤には、判断することにもかなり疲れていました。
そして最終的には、
「もうこの会社でいいか」
という気持ちもある中で、とある住宅会社に決めました。
ところが、契約した後も調べていくうちに、
「自分が求めていることと、この会社が得意なことは少し違うのかもしれない」
と感じるようになりました。
でも、そのときにはすでに契約しています。
後から「こうしたかった」と思っても、選べる方法は限られてきます。
私はそこで、かなり後悔しました。
今振り返ると、足りなかったのは単純に住宅の知識量だけではなかったと思います。
そもそも、自分たちがどんな暮らしをしたいのかを十分に考えられていませんでした。
そして、その暮らしを実現するために、住宅会社にどんな力が必要なのかを判断する軸も持てていませんでした。
ただ、だからといって、住宅について何もかも勉強すればよかったとも思っていません。
私自身、それをやろうとして疲れました。
そんな経験と、その後に学んだことをもとに、このブログでは家づくりを6つのステップに分けています。
そもそも、良い家ってどんな家だろう?
高性能な家も、おしゃれな家も、収納が多くて家事がしやすい家も魅力的です。
ただ、それだけで「良い家」が決まるわけではないと思います。
性能や間取り、設備は、その暮らしを支えるための大切な土台や手段です。
例えば、「ランドリールームが欲しい」と思ったとします。
もちろん、ランドリールームをつくること自体は悪くありません。
でも、本当にかなえたいことを少し掘り下げてみると、
「毎日の洗濯をもう少し楽にしたい」
ということかもしれません。
そうであれば、方法はランドリールームだけではありません。
洗う・干す・しまう場所を近づけたり、設備を活用したりする方法もあります。
大切なのは、最初から方法を一つに決めることではなく、その先でどんな暮らしをしたいのかを考えることです。
そして、それを住宅としてどう形にするかは、住宅会社の提案も受けながら考えていきます。
家づくりを6つのステップに分けて考える
ここから、家づくり全体を6つのステップで見ていきます。
ステップ1|家づくりと向き合う
最初に考えたいのは、「なぜ家を建てたいのか」です。
- 家賃がもったいない。
- 子どもが大きくなってきた。
- 自分の家が欲しい。
- 周りが家を建て始めた。
きっかけは人それぞれです。
ただ、そのまま住宅会社探しを始める前に、一度その理由を言葉にしてみます。
「本当に今、家を建てたいのか」
「家を建てることで、今の暮らしの何を変えたいのか」
ここを考えてみると、自分たちが家づくりに求めているものが少しずつ見えてきます。
まずは、自分たちの家づくりがどこから始まったのかを確認するステップです。
ステップ2|理想の暮らしを考える
家を建てたい理由が少し見えてきたら、次はその先の暮らしを考えます。
ここで考えたいのは、いきなり間取りや設備のことではありません。
例えば、欲しいと思っている間取りや設備の奥に、
本当にかなえたい暮らしが隠れていることがあります。
こうやって、欲しいものの奥にある理由を考えていきます。
ただ、「どんな暮らしがしたい?」と聞かれても、すぐには分からない人も多いと思います。
私自身、家を建てる前にそこまで深く考えられていませんでした。
そんなときは、昔から落ち着くと感じていた場所を思い出してみるのも一つの手です。
また、宿や建物、街並みなど、実際に心地よいと感じる空間に家族で触れて、
「自分たちは、こういう場所が好きなんだな」
と感じたことを少しずつ言葉にしていく方法もあります。
住宅会社には、そうやって見えてきた暮らしをどう住宅として形にするか、提案してもらいます。
ステップ3|家を建てた後の暮らしまで考えて予算を決める
家づくりでは、「いくら借りられるか」に目が向きやすくなります。
でも、家を建てた後も、家族の暮らしは続いていきます。
教育、車、旅行、趣味、老後への備え、これからの働き方。
家を建てた後にも、お金を使いたいことや備えておきたいことはたくさんあります。
私自身、今振り返ると、家の予算だけではなく、その後の暮らしに使うお金まで、もっと整理しておけばよかったと感じています。
このステップでは、「いくらの家を建てられるか」だけではなく、
「家を建てた後も、自分たちが望む暮らしを続けられるか」
というところから予算を考えます。
家にお金をかけすぎて、家族でやりたかったことを諦めるようになってしまえば、私が考える「良い家」からは少し離れてしまいます。
家も、その後の暮らしも、どちらも大切にできる金額を考える。
それがSTEP3です。
ステップ4|住宅会社を見極めるための判断軸を持つ
耐震、断熱、気密、換気、空調、耐久性、施工。
住宅について調べ始めると、本当にたくさんの情報が出てきます。
しかも、調べれば調べるほど専門的になりますし、人によって言っていることが違うこともあります。
「これ、結局どこまで分かればいいの?」
「そこが難しいんだよね。私も、調べても終わりが見えなくなって疲れたから。」
こうした住宅の知識は大切ですが、これから家を建てる人が住宅の専門家になる必要はありません。
ただ、何も知らないまま住宅会社を決めるのも違うと思っています。
住宅会社によって、得意なことや家づくりに対する考え方は違います。
契約してから、
「自分たちがやりたかったことと、この会社が得意なことは違ったのかもしれない」
と気づいても、その時点では選べる方法が限られる場合があります。
だから、契約する前に、自分たちの暮らしに大きく影響することは、ある程度知っておくことが大切です。
ただし、設備や工法の一つひとつを詳しく覚えて、自分で家を設計できるようになる必要はありません。
先に考えたいのは、もっと根本の部分です。
例えば、
- 「梅雨でもジメジメしにくい家で暮らしたい」
- 「冬も家の中で寒さを我慢したくない」
- 「快適さだけでなく、毎月の光熱費も無理なく抑えたい」
- 「長く安心して暮らせる家にしたい」
といった、自分たちが暮らすうえで実現したい状態です。
そのうえで、
- 「この会社は、その暮らしをどう実現しようと考えているんだろう」
- 「その考えを、実際の設計や施工まで落とし込めているんだろうか」
と見ていきます。
私たちが設備や設計の答えまで出す必要はありません。
その会社に家づくりを任せられるかどうかを判断するために、必要な知識と判断軸を持つ。
それがSTEP4です。
ステップ5|自分たちの家づくりを任せられる住宅会社を選ぶ
STEP4で考えた判断軸を使って、実際の住宅会社を見ていきます。
住宅会社は、どこを選んでも同じではありません。
暮らし方から間取りを考えることに力を入れている会社もあれば、断熱や空調などの住環境を細かく考えている会社もあります。
採用できる材料や工法、提案の仕方、施工体制、家づくりに対する考え方にも違いがあります。
だからこそ、契約する前に、できるだけ実際に見て、話して、確かめておきます。
ホームページやSNSは、住宅会社を知るきっかけとしては便利です。
ただ、それだけでは分からないこともあります。
実際に話を聞き、
- 「こちらの話をどう受け止めてくれるのか」
- 「どんな提案をしてくれるのか」
- 「なぜ、この家をこう考えたのか」
といったことを確認します。
そして、話を聞くだけではなく、その会社の考え方や技術が、実際の家づくりにどう表れているのかも確かめます。
建築中の現場を見せてもらい、実際にどんな家づくりをしているのかを確認します。
候補に残った会社では、実際にその会社で建てた人が暮らしている家も見せてもらいます。
モデルハウスだけでは分からない実際の住み心地や、建てた後の暮らしについて、住んでいる人から直接話を聞けるからです。
最後に判断したいのは、
「この会社なら、自分たちが望む暮らしを一緒に形にしていけそうか」
ということです。
性能の数字や価格だけではなく、こちらの話を理解する力、暮らしに合わせて提案する力、それを実際の住宅として形にする力も見ていきます。
自分たちの家づくりを任せられる相手を、契約する前に見極める。
それがSTEP5です。
ステップ6|住宅会社と良いチームになる
住宅会社を選んだ後も、設計や打ち合わせは続いていきます。
「ちゃんとした住宅会社を選べたなら、あとは全部プロに任せればいいんじゃないの?」
「専門的なことは任せていいよ。でも、自分たちの暮らしまで丸ごと任せるのは少し違うかな。」
住宅会社を選べば、あとは何も考えなくていいわけではありません。
私たちにしか分からないことがあります。
- 「どんな毎日を送りたいのか」
- 「家族で何を大切にしたいのか」
- 「何を優先して、何なら譲れるのか」
こうしたことは、住宅会社が代わりに決めることはできません。
一方で、その暮らしを住宅としてどう形にするかは、住宅会社の専門分野です。
私たちは、暮らしのゴールや大切にしたいことを伝えます。
住宅会社には、それを住宅としてどう実現するかを考え、提案してもらいます。
もちろん、一度伝えた希望を、そのまま押し通せばいいわけでもありません。
住宅会社から提案を受けて、
「その方法の方が、自分たちには合っていそうだ」
と考えが変わることもあります。
分からないことは聞き、提案されたことは一緒に考える。
自分たちだけで答えを出そうとするのでもなく、住宅会社にすべてを預けるのでもない。
同じゴールを見ながら、それぞれの役割を持って一緒に家をつくる。
それが、このブログで考える最後のステップです。
6つのステップは、行ったり来たりしていい
ここまで6つに分けて紹介しましたが、実際の家づくりがこの順番どおりに、きれいに進むとは限りません。
住宅のことを知ったことで、暮らしについて考え直すこともあります。
予算を見直して、希望の優先順位が変わることもあります。
住宅会社と話したことで、
「自分たちは、本当はこっちを大事にしたかったんだな」
と気づくこともあると思います。
そんなふうに、STEP1からSTEP6の間を行ったり来たりして大丈夫です。
この6つは、決められた順番を守るためのものではありません。
今、自分たちは何を考えていて、次に何を確認すればいいのかを見失わないための道しるべとして使ってもらえたらと思っています。
家づくりを、家だけの話にしない
私は家を建てた後になって、
「もっとこうしておけばよかった」
「契約する前に、これを知っていたかった」
と思うことがたくさんありました。
でも、今振り返ると、後悔しているのは家の性能や設備だけではありません。
家族としてどんな暮らしをしたいのか。
家にどこまでお金を使うのか。
その暮らしを、誰と一緒につくっていくのか。
そこまで含めて、もっと考えておけばよかったと思っています。
だから、このブログでは家づくりを家だけの話にはしません。
家は、建てて終わりではなく、その後の暮らしを支える場所です。
家づくりをきっかけに、自分たちがこれからどう暮らしていきたいのかを考える。
私は、今ならそんなふうに家づくりを始めたいと思っています。
まずは、「なぜ家を建てたいのか」から
とはいっても、最初から6つ全部を考える必要はありません。
ここまで読んで、「自分たちの場合はどうだろう?」と少しでも感じたら、まずはSTEP1から考えてみます。
次の記事では、「自分たちは、なぜ家を建てたいのか」というところから、一緒に整理していきます。
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